今回はチュートリアルにかろうじて救われたなぁという感じ。
チュートリアルがいなかったら、今年は「優勝該当者なし」でも良いくらい
低調な決勝戦でしたね。
毎年終わってからすぐにビデオで数組のネタを見返すんですが、
今年はチュートリアルの2ネタ以外、
もう1度見てみたいと思うネタがありませんでした。
強いて言えば変ホ長調くらいかな。もう1度見ようかなと思うのは。
とりあえずもう一度自分の順位予想を振り返ってみると、
1位 笑い飯 (→結果4位)
2位 フットボールアワー (→結果2位)
3位 チュートリアル (→結果1位)
4位 麒麟 (→結果3位)
5位 トータルテンボス (→結果5位)
6位 ザ・プラン9 (→結果7位)
7位 (敗者復活コンビ) (→結果6位)
8位 POISON GIRL BAND (→結果9位)
9位 変ホ長調 (→結果8位)
自分の希望をこめて最終的に「笑い飯」を優勝予想にしていましたが、
その笑い飯は不発・・・。
それ以前に私的感情を抜きにした予想で優勝予想にしていたチュートリアルが、
予想通り(っていうのはズルいか・・・)優勝しました。
その他笑い飯以外はだいたい予想通りの展開。
笑い飯がダメだった時点でだいたいチュートリアルの優勝は決まってましたね。
ってなわけで、ある程度予想通りの展開だった
今回のM-1グランプリを振り返ってみましょう。
()内はタコ息子のリアルタイム採点です。
① POISON GIRL BAND 9位・570点(50点)
とにかくネタが終わった瞬間の出た言葉が「ダメだこれ・・・」でした。
感想はこの一言に尽きるというか。
出番順関係なく、今年はポイズンがダントツの最下位だったかな。
ポイズンの世界に引きずり込むまでのつかみの部分が、
あまりにベタというか、小学生レベルというか・・・。
好きなコンビなだけに、残念でした。
② フットボールアワー 2位・640点(84点)
最終決戦のネタに関しては、後で感想を書くので、
とりあえずは1回戦のネタから。
ここは期待が大きいだけに物足りない印象でしたが、
まあ、この2位という成績は妥当な結果じゃなかったでしょうか。
ただ紳助さんが良く言うセリフを借りると、
“熱さ”が感じられなかったと思います。
「絶対に優勝する!」という“熱さ”が。
とりあえず相変わらず面白いということはわかったので、
来年は若手のためにも出場しないで決勝出場枠を1つ空けてください。
③ ザ・プラン9 7位・597点(82点)
事前予想の時にも書いていましたが、この3番手出番は今年も鬼門でしたね。
違う出番ならもう少し順位は上がっていたと思います。
ちなみにリアルタイムでは82点とつけましたが、
あとで考えたら80点くらいだったかな。
くしくもナンチャンが、昔、松本紳助でも言われていた、
「5人でやってる意味」を指摘してたけど、
ここはこの答えが出た時に、
もう1つ上のステージにいける余地を残していると思うので、
今後に期待したいです。
今回のネタも決して悪くはなかったと思う。
④ 麒麟 3位・627点(87点)
リアルタイムでの点数を2番目の87点付けているのですが、
正直点数の付け方を失敗して、
フットボールとプラン9の差を2点しかつけてなかったので、
本当は2組の間だったんですが、
あとのことを考えて少し多めに87点にしてしまいました。
だから実際の僕の評価はチュート、フットに続いて3番目です。
事前予想の時も書いたんですが、ここは面白いコンビなんだけど、
「1番面白いコンビ」にはなり得ないというか、
最終決戦に行けても永遠に3位止まりのような気がします。
それに05年、06年のネタ4本は、全く同じパターンだし。
今年の3位は実力通りの結果だと思うけど、
もうずっと同じことの繰り返しなら、
思い切ってM-1を卒業させてもいいんじゃないかな??
そのためには来年タレントとして大いに羽ばたいてくれることを望みます。
⑤ トータルテンボス 5位・613点(75点)
ここはプラン9とは逆に、出番順に恵まれてのこの順位かなと思います。
正直、藤田さんのあの渋谷系(?)のツッコミは、
トータルの最大の特徴である一方で、最大の欠点であるような気がする。
どうしてもわざとらしさを感じてしまって、ネタに入り込めないんですよね。
今回はネタがイマイチだったこともあるけど、
M-1的に2回否定されてしまったんだから、
もうここを決勝に上げる必要はないかなと思います。
ま、どちらにしても芸歴的にあと2回しかチャンスはないですが。
⑥ チュートリアル 1位・664点(92点)
冷蔵庫のネタはYOUTUBEで初めて見たときに衝撃を受けたネタだったので、
それをM-1でも披露してくれたのはうれしかった。
最初にチュートリアルの優勝を意識したのはこのネタ見たときでしたから。
系統は去年のバーベキューと一緒だけど、
これが今のチュートリアルのスタイルなわけだから、
それはそれでよかったと思います。
ま、知っていたネタだったので、多少物足りなさは感じましたが、
でも世の中的にはこれでも十分大爆笑でしたね。
この高得点は文句なしだと思います。
⑦ 変ホ長調 8位・576点(76点)
島田洋七さんのコメントがそうだったけど、
たしかに初めて変ホ長調を見る人にとっては、
あの棒読みが、わざとなのか、アマチュアで技術がないからなのかは、
わからなかったでしょうね。
というか、本当のところどちらなのかは、今でもわからないですが・・・。
プロならわざとこのテンポだと見てもらえたのかもしれないけど、
そういう意味ではアマチュアという肩書きがジャマをしてしまったと思います。
ネタ後の印象としては04年のポイズンと同じ感じの印象を受けましたね。
ネタの内容的にはあの時のポイズンよりは下ですが、
ま、少なくとも今年のポイズンよりは上だったと思います(笑)。
アマチュアと5人組漫才、どちらも普通の2人組コンビと比べて、
ハンディがありましたね。
⑧ 笑い飯 4位・626点(83点)
フットの2番手、トータルの不発、チュートの1人勝ち、変ホ長調のテンポ、
そしてこの笑い飯のスロースターターぶりは、まさに04年と一緒でしたね。
大会の盛り上がり的にも04年レベルかそれ以下だったと思います。
傾向として偶数年は低調に終わる傾向があるようです。
話しは戻って笑い飯ですが・・・
笑い飯、早く優勝してくれ!!
今回の大竹さんの審査員コメントが全てを物語っていたけど、
M-1ファンはみんな笑い飯を優勝させてあげたいと思ってるんだから。
今年もいいネタさえあれば優勝する土台は出来ていたのに・・・。
今回僕はM-1が始まる前の予想で、
笑い飯は、一度準決勝で落として、
敗者復活から一気に優勝に駆け上がって欲しいということを書いたんですが、
今年のこの結果で準決勝で落とす土台もできたから、
来年こそ、それを実行して欲しい。そして優勝して欲しい。
そうしないと何年たっても僕の優勝予想は「笑い飯」になってしまうから。
このまま沈んでしまわないことだけを願ってます。
⑨ ライセンス<敗者復活> 6位・609点(65点)
ライセンスは決勝進出予想で、63組中61位にしてたんですが、
それは基本的にあまりこの人たちのネタが
好きじゃなかったということに他なりません。
なんとなく発想がありきたりなような気がして。
で、今回のネタ。
準決勝、敗者復活ではこのネタで爆笑を取っていたみたいだけど、
僕には今回のネタでも今までのライセンスに対する印象がひっくり返るほどの
インパクトを受けることはありませんでした。
確かに敗者復活会場からの移動で、かなり負担があったと思うので、
そういう意味では実力を出し切れていなかったのかもしれませんが、
ま、この程度が妥当なところではないでしょうか。
同じラストチャンスならロザンに上がってきて欲しかったなぁ。
今回の敗者復活組は流れ的に最終決戦に行ける流れだったと思うのですが、
それをここが活かしきれなかったのも、
もうひとつ今年のM-1が低調に終わった1つの原因なのかも知れません。
そしてチュートリアル、フットボールアワー、麒麟が勝ち上がった最終決戦。
麒麟とフットは明らかに盛り上がってなかったなぁ。
特にフットは最終決戦でイイネタ残しているのかと思ったら、
テレビで結構やっている取り皿のネタでしたね・・・。
お客さんもなんとなくネタ知っている感じだったし。
最終決戦のネタで言えば3位だったのではないでしょうか。
前2組がコケたので、それこそチュートリアルもコケたら、
番組そのものも危機だったと思いますが、
なんとかチュートリアルが「ちりんちりん」のネタで、
大いに会場を沸かせてくれたので、番組関係者でもないのに一安心。
「ちりんちりん」のネタは、僕はYOUTUBEで見たことありましたが、
世の中的にはまだまだ新鮮なネタだったということで、これで文句なしの優勝。
04年では、アンタッチャブルが圧倒的な爆笑を取った中、
カウス師匠が東京勢に反発するように「南海キャンディーズ」を押してましたが、
今回はさすがに審査員の威信をかけても、
他のコンビを押すことはできなかったでしょうね。
それほどの圧勝だったと思います。
チュートリアルはこれで完全に全国区進出の足がかりができましたね。
チュートリアルならタレントとしてもかなり上の方に行けると思います。
とにかく、チュートリアル、おめでとう!!
さぁ、これでチュートリアルがM-1をおそらく卒業。
フット、ブラマヨといった過去の優勝者ももし出ないとなると、
うめだ勢がいなくなった来年からのM-1は、一気に世代交代が進みますね。
まだ麒麟、笑い飯の2組は残っていますが、
来年はどちらかに優勝してもらって、
再来年からは本格的なM-1新時代が幕明けすることを期待しています。
早く1年後が来ないかなぁ・・・
M-1情報は、『お笑いなぐり書き』より「M-1グランプリ2006」でご覧ください。