タコ息子の新しいブログでなぐり書き

しょうがないからこちらに移行しました。

M-1グランプリ2008・決勝戦感想

まずは1stROUNDの感想から。

1番 ダイアン 6位・619点 (予想・600点〜630点)

面白かったんですが、大阪準決勝の出来を聞いてすごい期待をしていたから、
やや物足りなかったですね。
新しいフォームを作り出したけど、まだ完成していないという感じでしょうか。
ま、サンタクロースを知らないという設定に無理があるっちゃあるんですが、
これを漫才として成り立たせているのはダイアンに力がある証拠か。
このフォームが浸透すればもっと序盤から手数を増やせると思うので、
もっと面白くなるかも。
ま、MC部分でも盛り上げていたし、とりあえず来年もファイナリスト候補ですね。
僕のリアルタイム採点は100点満点中80点でした。

2番 笑い飯 4位・637点 (予想・595点〜625点)

僕はリアルタイム採点でダイアンより低い75点だったんですが、
点数が思ったよりも高くてびっくりしました。
確かに今までの笑い飯をネタフリにしていて、そこは爆笑だったんですが、
逆に後半通常のWボケになった時に失速した感があります。
後半のWボケは僕にはテンポが速すぎだったような気がしました。
特に初見の人には何やってるかわからなかったんじゃないかなぁ??
でもようやく本気というか、焦りに似たものを笑い飯に感じ、
来年以降また盛り返してくれるんじゃないかという期待は持ちました。
というか、とりあえず来年はレッドカーペットに出て、
コアなお笑いファン以外にも
あのスタイルを浸透させておく必要があるかもしれませんね。
今主流の手数漫才の元祖はやはりここだったんですから。
もう一爆発して欲しいです。

敗者復活結果発表 オードリー

これは事前のレポ通りの結果で、何のオドロキもありませんでした。
というか、今年はためがなくあっさりとコンビ名を発表したなぁ。

3番 モンスターエンジン 7位・614点 (予想・570点〜600点)

点数がそれを示していますが、予想以上によかったです。
ただここも自分達の世界観に入るまでが早すぎて、
ついていけなかった人もいたんじゃないかなと。
それでも独特の世界観で4分間押し切ったし、
今のモンスターエンジンの持っているものは100%出し切ったでしょうね。
今年の3組の大阪勢は最終決戦にこそ進めなかったけどみんな良かった。
来年また大阪が3枠なら、この3組がまた出てきてしまうんじゃないかと思うくらい。
モンスターエンジンも順位は7位でしたが、
点数を底上げして今年の接戦を演出したという点では十分評価できると思います。

4番 ナイツ 3位・640点 (予想・615点〜645点)

期待が大きすぎたのかもしれません。
僕はネタ終わった瞬間、「あぁ、ダメだ・・・」と思いました。
もしかしたらこの時点で4位で敗退かとすら思いましたが、
得点は予想以上に高くて640点。ちなみに僕のリアルタイム採点は65点でした。
今日改めて見てみたらそれなりに面白かったんだけど、
なんでしょうね、ナイツはもっとうねるほど爆笑をかっさらうイメージだから、
そのイメージと観客の笑い声がだいぶかけ離れていた印象があります。
レッドカーペットでスピードのある1分ネタを見てたから、
4分ネタになった時に間が気になったというのもありますし。
そうじゃなくてもセリフ1つ1つが慎重すぎたのかなという気もします。
あとは昨日も書きましたがネタの選択ですよね。
今回の2つよりかは「オリンピック」や「清原」の方が良かったし、
わかりやすかっただろうなと思いました。
眼鏡のくだりも2本目で功を奏してはいましたが、
1本目の段階、しかも早い段階で出てきたので、わかりにくかったかも。
もっとシンプルな言い間違いネタが見たかったです。
残念。

5番 U字工事 5位・623点 (予想・590点〜620点)

ここはナイツとは逆にレッドカーペットの1分ネタよりも
4分ネタになったことで爆笑のポイントが増えましたね。
すごくいい出来だったと思います。僕の採点は84点。文句なしでした。
それにしても、U字工事の時に巨人師匠が挙手してなにか言いたげだったけど、
何を言おうとしてたんだろ。
巨人師匠はU字工事の点数低かったからなぁ。ダメ出しだったのかな??

6番 ザ・パンチ 9位・591点 (予想・580点〜610点)

ネタの出来は良くなかったけど、これで良かったんじゃないですかね。
ある意味おいしかったと思うし、最下位だけどいい卒業だったと思います。
それにしても最初の「ちゃっちゃちゃース」の時のパンチ、緊張してたなぁ(笑)
基本的に手数も少ないし、だれしもが納得の最下位でしょう。
ここはパンチをスベらしてツッコミで笑いを取るスタイルだから、
ツッコミで大きな笑いを取れなきゃこうなっちゃいますよね・・・。
でもここはとにかくファイナリストになったことがでかい。
何気に今日、ザ・パンチがいいともにゲストに出てたようで。
いいとものスタッフはザ・パンチが優勝すると思ってたのか??
(ちなみに去年は笑い飯が翌日に出てた)
リアルタイム採点は最下位の64点でした。

7番 NON STYLE 2位・644点 (予想・620点〜640点)

いや正直、僕のこの1本目の評価は低かったです。リアルタイム採点は67点。
しかも後半に行くにしたがって点数が下がっての67点だったんですが・・・。
あの毎度腿を殴るのがとにかく目障りで・・・。基本的にネタはベタだしね。
ただナイツも悪かったし、笑い飯も僕の中ではそんなに評価高くなかったから、
この2組より点数上にいったのは特に不満はありませんでしたけど。
技術が高いのはわかってますしね。そこが評価されたのかなと納得はしていました。

8番 キングコング 8位・612点 (予想・615点〜630点)

この結果は衝撃でしたね。
まさか7位(この時点で)の欄にキングコングの名前が入るとは思いませんでした。
ま、印象に残るボケが一つもなかったですからしょうがないですけど。
動きもほとんどなかったですしね。
去年3位のアドバンテージで決勝には上がりましたが、
やはり今年は決勝にあがるほどのものを持ってなかったということですよね。
2005年の南海キャンディーズほどではないけど、この傷は深いですよ。
そしてその深い傷を負っての来年ラストチャンス。
まず出るかどうかのところから考えないといけないですよね。
採点は78点。あれ?意外と高く評価してる。
ま、テンポはいつもいいですから・・・。可も無く不可も無いからこの点数です。

9番 オードリー 1位・649点 (予想・600点〜630点)

リアルタイム採点では85点で1位だったし。あとから振り返っても1位ですね。
僕の中ではナイツでもNON STYLEでも爆発してなかったので、
ここで今年最初の爆発が起こりました。
もう登場からマイクまで歩いてくるところでツカんでるというのはすごい。
敗者復活のアドバンテージがあったとはいえ、恐れ入りました。
そして驚いたのはカウス師匠の得点。
98点って、第3回のフットボールアワー以来のカウス師匠の最高得点ですよ。
カウス師匠って数年前までは関西びいきだったイメージがあるけど、
今年はナイツに94点、で、このオードリーに98点ですからね。
紳助さんよりもぜんぜん今の時代についていってるってことですよ。
そりゃあらびき団にもゲストで出ますよね(笑)
   

最終決戦

ということで、1位・オードリー、2位・NON STYLE、3位・ナイツで最終決戦。
この時点で、まだかすかなナイツの逆転優勝を期待していたんですが・・・。
逆にオードリーは面白かったけど、さすがに2年連続敗者復活は、
大会運営的によくないだろうと、面白いネタを期待する反面、
爆発しないでくれよと願ってしまいました。大会関係者でもないのにね・・・。

1番 ナイツ

SMAPのネタに入った瞬間、「え?なんで!?」と思ってしまった。
ま、去年のSMAPのネタとはだいぶ違っていたけど、
優勝を獲りにきた勝負ネタがこれだったのか・・・。
う〜ん、今回のナイツはネタ選びに尽きます・・・。

2番 NON STYLE

一本目は悪い評価だったけど、二本目は良かったと思います。
手数でいうと本当はナイツの方が多いはずなんだけど、
印象としてはNON STYLEの方が圧倒的に手数が多く感じました。
一個一個のネタも破壊力抜群でしたし。
オードリー阻止の下地は少なくとも作ったかなという感じでした。

3番 オードリー

いや、面白かったです。
僕はオードリーの中でこの選挙演説のネタが一番好きなんですよね。
僕が特に好きなのは春日が聴衆の中にいるところ。
たぶんこのネタはもう3、4回見てるんだけど、あそこは何度見てもいいです。
ただ面白かったけど、優勝はNON STYLEにして欲しいと思ったのも事実。
オードリーはM-1チャンプという肩書きがなくても来年売れるでしょうからね。
もう売れてるといってもいいけど。

結果発表

最初2票、オードリーに入ったときは焦ったけど、
あとの5票はNON STYLEで、NON STYLEの優勝。
石田の涙を見たときに、今年はナイツでもオードリーでもなく、
NON STYLEでよかったんだなと思いました。
僕は東京だし、どちらかというとこれまではアンチNON STYLEでしたが、
これ大阪のNON STYLEを応援してた人たちは本当にうれしいでしょうね。
何年も前からファイナリスト候補には上がってたけど、
今まで虐げられてた分が今回爆発したんだと思います。
心から「おめでとう!!」と言いたいです。

全体の感想

一応、最終決戦に残る3組は3連複では当たってたんだけど、
でも予想してた展開とは大きく違いましたね。
笑い飯の高得点、モンスターエンジンの健闘、ナイツの不発、U字工事の大健闘、
中でもナイツの不発は本当にがっかりしました。
もともとナイツの漫才って僕は
2004年のPOISON GIRL BANDのネタの延長線上にある感じがするんですが、
そういう意味ではM-1のリズムではないのかもしれませんね。
もっと畳み掛ける印象があったのですが、今回はゆっくり過ぎました。
本当にくやしいなぁ・・・。
で、来年の展望ですが、NON STYLEが勝ち抜けたことで、また混沌・・・。
ナイツ、オードリー、U字工事といったレッドカーペット組は、
来年の今頃にはかなり消費されてるだろうし、
そうなってくると東京の決勝未経験組から、
新たなファイナリスト候補が出てくるでしょうね。
パンクブーブー、流れ星、チーモンチョーチュウ
あとはダークホースでノンスモーキンマヂカルラブリーブレーメンという所も
期待できるかもしれません。
今年のNON STYLEは東京吉本だけど、純粋な東京吉本ではないから、
来年は純粋な東京吉本勢の活躍が見られるかもしれません。
一方で大阪組は、ダイアン、笑い飯モンスターエンジンが3強ですかね。
そしてスマイル、ギャロップ鎌鼬がもたついてる間に、
後方から銀シャリが迫ってきてるようなので、そこも楽しみ。
あとナイツが来年決勝に残らなかったら、ヘッドライトの線もありそうです。
   
とにかく予想は外れたけど今年のM-1も満足度は高かった。
ただ今年の土壌を築いたのは
レッドカーペットの存在があったことも否定できないでしょう。
これがなかったら、ナイツもオードリーもザ・パンチU字工事
ここには上がってこなかったかもしれない。
少なくとも今年はセンスうんぬんよりも
手数漫才が上位を占めたことは事実だと思うし。
ショートネタブームには批判もあるけど、
少なくともこのブームによってM-1のレベルも上がったことは
認めなくてはならないでしょう。
ま、レッドカーペットも元をたどれば、
M-1の準決勝組だったりもしますけどね・・・。
今年の準決勝からレッドカーペットに吸い上げられるコンビ。
ここが来年の目玉ですかね。
M-1関連データは、『お笑いなぐり書き』より「M-1グランプリ2008」でご覧になれます。