タコ息子の新しいブログでなぐり書き

しょうがないからこちらに移行しました。

『M-1 2010』決勝戦感想

今大会、単体としてはウケをとったコンビが少なく
物足りないものだったかもしれませんが、
M-1という全10回のドラマとして考えれば、
ちゃんといろんな伏線を解消した
いい最終回だったのではないでしょうか。
笑い飯の優勝、そして一夜にしてスターにという意味では、
スリムクラブという存在もあったわけだし、
M-1の全ての要素が詰まってたんじゃないかと思います。
審査員に関していえば、
宮迫はコメントは記憶に残りませんでしたが
ちゃんと頑張って審査をしていたと思います。
スリムクラブに勇気ある一票も投じたし、
ハライチとジャルジャルが同点になった以外は
ちゃんとみんなに甲乙をつけてますしね。
大竹は笑い飯に突出した点をつけただけで、
あとは4点差以内に収まってましたから。
コメントではインパクトを残しましたけどね。
あと今回はベスト3が抜けていたので目立ちませんでしたが、
カウス師匠の点数が中位にかなり影響を及ぼしましたね。
ピース95点はないだろうと思ったけど、
でも今回あまりに変化球が多かったから、
正統派で勝負した銀シャリ、ピースは
評価したかったんでしょうか。
  
と、まああげればキリないですが、
とりあえず1組ずつの感想を。タコ息子の採点付きです。

1.カナリア 9位 592点(タコ:72点)

いやまあ面白いっちゃあ面白いんですけど、
M-1で見たい漫才ではないよなぁという感じでしたね。
ただ歌のフレーズだけのネタになってしまって、
ツッコミもないから、ずっとモヤモヤしたまま。
やっぱり漫才ってボケとツッコミがはっきりしてることが
大切なんだなぁって思いました。

2.ジャルジャル 8位 606点(タコ:82点)

っていうかインパクトがあった割りには8位だったんですね。
漫才かどうかという部分もあったんだろうけど、
だったら第1回の麒麟はどうだったんだというのもあるし。
ジャルジャルコント師のイメージが
邪魔をした感じだったんですかねぇ。
最後の畳み掛けという部分だけでは
今回イチだったんじゃないでしょうか。
というかジャルジャルは賞レースの枠にとらわれなくても
もういいくらいに熟成したんじゃないですかね。
談志師匠に「お前らここに出てくるやつじゃないよ」と
言われて欲しかった。

敗者復活組決定(パンクブーブー

ま、あまりにも予想通りで・・・。
というか今回僕は敗者復活は見れてないんですが、
予選のランキング順が公開されて
その順番でネタをしたようですね。
パンクブーブーは9位だったんなら、
この結果は妥当以外の何者でもない。
本選終わってからあとで地上波の敗者復活見ましたが、
少なくとも他のコンビに上位8組に入れるような
コンビはいませんでしたね。
タイムマシーンですら
ちょっと繰りすぎかなっていうのがあったし。
っていうか囲碁将棋(10位)、ゆったり感(13位)あたりの
好評価はなぜなんだ???

3.スリムクラブ 3位 644点(タコ:86点)

最後の大会でものすごい破壊的なことをやってくれましたね。
今まで過去9回5位すらもないはずれ出番の3番手で
最終決戦進出の快挙。
手数の多いネタが有利といわれていた昨今のM-1での
この超スローペース漫才。
M-1の初期にはあった、「うわぁ〜!すごいの出てきたぁ〜!!」
という感動が久々に味わえた気がします。
M-1の醍醐味はこれですよね〜。
ネタ番組がなくなったことが産んだ産物なのか、
キングオブコントでもこのネタだったらしいから、
レッドカーペットがあったら、
もうこの前段階で世に出てしまってたかもしれないし。
いやまあこの時点ではまだ自分では
90点つける勇気はなかったけど、
この一発でいきなり96点つけた松ちゃんはエライ。
というかカウス師匠も前2組80点、79点から
94点つけてるんですね。
この2人はどれだけ思い切った点数つけてるんだ・・・。

4.銀シャリ 5位 627点(タコ:85点)

もうここは前にスリムクラブにあれをやられた段階で
アウトでしたよね。
だって正統派過ぎますもん。
面白いけど普通に面白いだけになってしまった。
出番順に泣かされたなぁ。
とはいえ、上3組にはどうやっても届かなかったかも
しれませんね。
ここが一番「来年があったら・・・」と悔やみたいコンビです。
なんとかうまく世に出てきてください!!

5.ナイツ 6位 626点(タコ:86点)

僕の中では銀シャリより上でスリムクラブより下。
ということでこの点数になりましたが、
前半のフリの中でのネタの方が圧倒的に面白かった。
3回目ということもありネタに変化をつけたかったんだろうけど、
後半小難しくなった上に盛り上がらなかったから、
この結果はしょうがないですね。
今回は正統派が少なかったから
普通のいい間違いで十分だったのに・・・。もったいない・・・。

6.笑い飯 2位 668点(タコ:92点)

前年の鳥人を受けたネタだったので心配したけど、
入りを簡単にして本ネタに時間を作りましたね。
鳥人インパクトがあったから印象には残っていますが、
ボケの密度では今回の方が上でしたかね。
平均をとったらきっと今回のボケのほうが
クオリティも高かったと思うし。
ま、優勝させてあげたいという空気もあったから、
ちょっと点数インフレが起こっちゃいましたが、
この点数は高すぎたにしても、確実に上位3組に入れるネタでした。
面白かった。

7.ハライチ 7位 620点(タコ:88点)

で、この勢いに乗ってこちらも最終決戦・・・
と思っていたけど、イマイチ盛り上がりに欠けましたかね。
僕は面白かったと思うし、
だから点数では第3位の点数をつけましたけど、
ま、あとから冷静に見てみると、
去年からの成長は感じられなかったかなという感じです。
なんで最後あんなに無駄の多い終わり方するんだろうなぁ・・・。
期待が大きすぎたかな。残念!!

8.ピース 4位 629点(タコ:75点)

あまりにも平凡、凡庸な漫才で、
ああこれは7位くらい決定かなぁと思ってたら、
カウス師匠の95点によって、
この時点でまさかのトップ3入り。
そりゃないよと思ってたから、次の結果でホッとしました。

9.パンクブーブー 1位 668点(タコ:91点)

面白かった。でも僕の中では笑い飯よりは下でした。
まあそれよりもなによりも前のピースに納得いかなかったから
何が何でも3位以内に入ってくれと祈りましたが、
もう前半2分の時点で圧勝でしたよね。
そのあとは安心して漫才を楽しむことができました。
ただ面白かったけど準決勝で落とされたのもわかる感じ。
正統派で優勝したコンビのこういうネタは
あまり見たくなかったような気もします。
ツッコミがぜんぜん生きてない漫才でしたしね。
去年はツッコミもボケも面白い漫才だったから。
でも、パンクブーブーのおかげでなんとか
大会の体裁が整えられることができたかなぁという感じで
そういう意味では敢闘賞じゃないでしょうか。

最終決戦

2位に落ちた時点で笑い飯今回もダメなんじゃないかと
思ってました。
こりゃパンクブーブーに2連覇持っていかれるか???
2本目ちゃんと持ってるのか???
そんな不安をかかえたままの最終決戦。

1.スリムクラブ

ここは2本目がないとか言っていたけど、とんでもない!
1本目を上回るものを出してきたじゃないですか!!!
沈黙のところで客席から拍手があがったときは、
うわぁ、こりゃ本当に優勝しちゃうぞって思いましたね。
家に帰ったら早くスリムクラブのネタまた見返したいもん。
本当にすばらしかったと思います。

2.笑い飯

っていかスリムクラブのネタが終わったあとの
オートバックスのCM・・・。
「すべる!すべる!!」っていうのやめてあげて!と思った。
本当にすべっちゃったらどうしよう・・・。
ネタはサンタウロスよりも圧倒的に劣っていた。
大阪人のくだりで大きな山がきたけど、
そのあとはむしろスベッているといってもいいようなウケで、
こりゃ笑い飯、終わったと思っていました。

3.パンクブーブー

ネタが1本目と同じ構成とわかった瞬間に、
パンクブーブーの優勝はないなと確信しました。
そしてネタ時間異様に短かったような気が・・・。
ネタのストックはいっぱいあるはずなのに、
2本目でこれをチョイスしたのは完全なる失敗でしたね。
最後、ちゃんとシメてほしかった・・・。

結果発表

笑い飯に優勝させてあげたい。でもスリムクラブかなぁ。
最初の2人が「スリムクラブ」「スリムクラブ」と続いた時、
いかれたって思ったけど、そこから巻き返して
笑い飯がついに4票獲得。
笑い飯、優勝!!!!
いや欲を言えばちゃんと2本目も圧倒的な笑いを取って
優勝して欲しかったけど、
最後のM-1でなんとか消化不良のない結果に落ち着いて
ほっとしてます。
いろいろ批判もあるのかもしれないけど、
笑い飯だって今まで同じように1票差で泣いてきたんだから、
今回はその逆だったってことで許してあげて欲しい。
スリムクラブは1000万こそ取れなかったけど、
来年ブレイクするのはスリムクラブのほうでしょうしね(笑)
パンクブーブーは敗者復活決まったときからそうだったけど
ちょっと余裕がありすぎましたかね。
それは慢心だったともいえるかもしれません。
あと最後の松ちゃんのコメントに批判が集まってるようですが、
スリムクラブ笑い飯が互角だったんならという条件がつけば、
そういう選択の仕方もあるんじゃないかなぁと思います。
そしてそれはヤラセではなく審査員の自己判断だと思います。
とにかく今年で最後となったM-1
来年以降も見たかったけど、
でも悔いはない終わり方だったんじゃないでしょうか。
来年以降の新展開??
・・・それはあまり期待しないほうがいいと思います。
これ以上の大会はなかなか作れないって・・・。
しかしM-1も終わって来年以降のお笑いはどうなっていくのかなぁ・・・
  
M-1情報は『お笑いなぐり書き』より
M-1グランプリ」でご覧ください。