タコ息子の新しいブログでなぐり書き

しょうがないからこちらに移行しました。

キングオブコント2013決勝戦

あらら〜・・・。
でも予想どおりといえば予想どおり。
この大会は面白いネタよりも芸人支持のあるネタが
上位に行く大会なんだなぁと改めて思いましたね。
芸人支持の厚い、かもめんたる、鬼ヶ島、天竺鼠
芸人支持の薄い、うしろシティアルコ&ピースジグザグジギー
どちらでもないTKO、さらば青春の光
この3集団がくっきりわかれた大会になりました。
例年はその差を爆発力で埋めるコンビが出て、
それなりに最終結果は混ざるもんだけど、
今回は爆発したコンビがいなかった。
ネタ的にはTKO、天竺鼠かもめんたる
さらば青春の光の1本目がよかったかな。
2本目は全体的に低調だった感じ。
天竺鼠が首位に立ったときはちょっとワクワク感があったけど、
鬼ヶ島の点数を見て愕然。
でもかもめんたるの2本目はつかみの時点で、
不自然なくらいに芸人笑いが起きてて、
その瞬間に優勝がわかりましたね。
ただ芸人審査うんぬんもあるけど、
それを覆せるだけのネタがなかったのが
今回物足りなく感じた大きな要因でしょうね。
ちなみにあとで真っ先に振り返ったのは
天竺鼠の1本目でした。
あれはネタがよかったのか?曲がよかったのか?
  
それでは1ネタずつ感想を。

1.うしろシティ 上京 773点

元々芸人審査で不利になりそうな空気がある上にトップバッター。
そしてネタの出来があまり良くなかったら、
この点数になってしまうのは致し方なかったのかなと。
厳正に審査すれば+50点の823点くらいのネタだったとは思うけど、
でも10点しか持ち点のない審査員心理からすると、
トップバッターだから8点9点ではなく、
あと先余裕を持って点数つけられる7点をつけたくなる心理も
わかるような気がする。
これは芸人審査というよりかは1人10点しかないという
システム的な問題なのかなと。

2.鬼ヶ島 音楽の授業 904点

これも審査員心理から考えると、
うしろシティよりもよかった、だから1点プラスと
みんなが考えたとしたら、
100点の差がついたことはしょうがないことかなと。
でもここで点数インフレが起きてしまったせいで、
後の審査にだいぶ影響したような気がする。
あと噛んだことは減点よりもむしろ加点だったのでは?

3.かもめんたる 言葉売り 923点

よかったけどそこまでよかったかなぁ?と
点数だけ見ると疑問に感じてしまうネタでしたが、
少なくともここまで3組の中では1番よかったから、
鬼ヶ島より上に行ったことは納得でした。

4.天竺鼠 寿司ダンス 879点

浜ちゃんの一言があったせいか、ここで点数補正が入った印象。
この点数が額面どおりだったとして、
上の2組を−50点してみると、
1位 天竺鼠 879点
2位 かもめんたる 873点
3位 鬼ヶ島 854点
4位 うしろシティ 823点
という感じでしょうか。
でもこれは僕が天竺鼠が好きだからこう思ってるだけで、
初見の人はどう思ったでしょうね??
ただあのネタ(曲?)は何度も見たくなる。

5.アルコ&ピース 受精 831点

このコンビは狙いすぎというか、
笑わせるということ以外の別の意図を感じてしまうというか、
それがあざとく見えることがあって、
去年のTHE MANZAIではうまくハマったけど、
今回はネタの質以上に、『ここでこんなネタやる俺たち』感が
前に出てきてしまって受け入れられなかったかな。
そういう意味では点数が下に行かなかったのが以外。
天竺鼠からの点数補正で、大胆に低い点数をつけるという行為も
審査員は躊躇したのかもしれません。
個人的には700点台でもよかったかな?
点数補正は−10点で821点。

6.TKO ぬいぐるみ 896点

これはよかったですね。
木下の気持ち悪い演技もすばらしかったと思います。
芸歴的にいうともっと尊敬票を集めて、
高得点が出ても不思議じゃないと思うんだけど、
いつも点数インフレが起きないのは、
それよりも『いつまで出るんだ空気読め』感が強いんでしょうね。
これは補正なしで896点。

7.ジグザグジギー 満月 825点

ちょっとネタ選びがねぇ・・・。
いいネタもっといっぱいあったと思うんだけど。
これも補正なしで825点。

8.さらば青春の光 ロック 899点

題材シンプルだけど演技力やら細かい描写やら、
いろんなところがやはり他のコンビより上回ってて、
でももう一展開欲しかった気もして、
ちょっと物足りなかった印象。
それでも実力相応の899点。
こことTKOは2、3番手でのインフレがなければ、
もうちょっと点数上がっていたかもしれないと考えると、
今回は出番順に泣かされたのかなという気がします。
ただここに関しては、事務所辞めたうんぬんが、
ここに点を入れてもいいものかと、
躊躇させる要因にもなってるんじゃないかと。
素直にコントだけを見てもらえる環境にするのも、
必要なことかもしれませんね。
  
前半終わったところでこちらの勝手な補正による順位は、

1位 さらば青春の光 899点
2位 TKO 896点
3位 天竺鼠 879点
4位 かもめんたる 873点
5位 鬼ヶ島 854点
6位 ジグザグジギー 825点
7位 うしろシティ 823点
8位 アルコ&ピース 821点

ここから後半戦。
毎回思うけど、あんなに放送時間ないようなら
下位2組くらいはここでフットカットでいいと思うんだけど・・・。
  

1.うしろシティ 結婚の挨拶 814点

うしろシティらしくないというか
凡庸な内容が続きましたが、
これまた審査員の「さっきはゴメンね」補正が入ったのか、
点数的に酷いことにはなりませんでした。
ま、でも後半は盛り返していたし、
適正といえば適正な点数かもしれない。
補正後点数 823+814=1637点

2.ジグザグジギー 逮捕 819点

そういえば今年は歌ネタ王があったせいか、
歌ネタで勝負してくるところが多かった印象。
でもこのネタは前半よかったのに
後半歌に入ってから見事に失速していきました。
補正後点数 825+819=1644点

3.アルコ&ピース 携帯 808点

アルコ&ピースお得意の擬人化ですね。
でもここも内容が凡庸すぎたか。
補正後点数 821+808=1629点

4.天竺鼠 交通事故 946点

個人的にはあまり好みのネタではありませんでしたが、
急激なインフレでトップに。
前がダメだったときに次芸人好みの芸人が来ると、
100点くらい平気で跳ね上がるようです。
これは補正が−50点ほど必要かな?
補正後点数 879点+896点=1775点

5.TKO テレフォン 808点

安易な下ネタで大失速。
ま、そもそも題材そのものが・・・。
ここは何でいつも2本揃えられないんだろ・・・。
補正後点数 896+808=1704点

6.さらば青春の光 お世辞 847点

オカリナが登場してくるまではよかったけど、
そこから発展がありませんでしたね。
というか社長の演技が軽すぎました。残念!
補正後点数 899+847=1746点

7.鬼ヶ島 フィナーレ 950点

うん、これは−100点ほど補正が必要なのではないかと・・・。
補正後点数 854点+850点=1704点

8.かもめんたる 家来 982点

もうこの点数は審査員心理以外の何ものでもないというか。
鬼ヶ島より上の点つけるならこうしかないというか。
完全なる点数インフレの恩恵を受けた結果と言えるでしょうね。
いろいろ総合して−75点補正した結果、
873+907=1780点。
補正後の結果は、

1位 かもめんたる 1780点
2位 天竺鼠 1775点
3位 さらば青春の光 1746点
4位 TKO 1704点
4位 鬼ヶ島 1704点
6位 ジグザグジギー 1644点
7位 うしろシティ 1637点
8位 アルコ&ピース 1629点

なんとなく補正すると妥当な順位になったというか。
要は鬼ヶ島がいろんな意味でかき乱した大会だったということですね。
ただそれはネタの面白さでかき乱していたわけではないというのが
正直なところ。
ああいうネタは好みが分かれると思うけど、
でもその分かれるのは世間の中であってほしいというか、
この分かれ方は完全に視聴者と芸人のところで分かれている。
芸人ウケに甘えている人たちに未来はないでしょうね。
ただどの賞レースでもそうだけど、
結局キワものが勝ち取れるのは2位まで。
1位はなんだかんだで正統派が勝ち取っているということを考えると、
審査方法うんぬんに関わらず、出る結果は一緒なのかもしれません。
1位は大衆に幅広くウケたところ。
だから逆に言うと深く突き刺さるものはないのかもしれない。
1位より2位が売れるというのはある意味では必然かも。
好き嫌いはあるけど好きな人の心には強く突き刺さる。
実際この補正後順位でも、1番深く心に刻まれたのは
2位の天竺鼠のほうだったし。
     
それにしてもこの大会とNHKの賞レースは相性が悪いんですね。
オンバト獲ったトップリードは2年連続最下位、
今回新人演芸大賞獲ったうしろシティも最下位。
そういえばエレキコミックも新人演芸大賞獲ってますよね?
あ、09年最下位のジャルジャルも新人演芸獲っている・・・。
なんか怖くなってきた(笑)
ま、でも要はこの大会は世間にあまり評価されてないところを推そう
という心理が審査員(芸人)の中にいつもあるのかもしれませんね。
この大会を獲るなら、他で評価されないこと。かな?